マスクメロンがモチーフ
「マスクメロンをモチーフにした布を織って欲しい」という依頼を受けました。
「用途はどんな布でしょうか?」と尋ねると「ストールやその他いろいろ…」との事。
最初にイメージが浮かんだのはマスクメロンの網目模様を蓮の糸で織ってみたら面白そうという事。
皮の緑と実のオレンジは絹糸がいいな…と。
そこで早速、蓮の糸をカセに上げてアク抜きのために精錬します。
緑とオレンジの絹糸は、以前から糸蔵で出番を待っていた座繰りの太糸を染めました。
織り方は“模紗織り”。糊付けされた糸は締っているので、機の上ではこのようなサラリとした表情です。
織り上がった布はフリンジを作り糊落としをします。
糊が落ちると蓮の糸も絹糸もふっくらと本来の風合いを取り戻します。
お客様からアイデアをいただいて、私一人では決して思いつくことのない質感や色使いの個性的な布が織り上がりました。