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機織り職人の仕事場から…

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ちょっとインドまで…8 普通に身近にある織物

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旅の半ば、インド南部のアーンドラ・ブラネッシュ州に入りました。ここでも小さな街でサリーを織っている所があるということで案内されました。最初に行ったのはサリーを売る店で、ここでこの地域のサリーの柄の特徴を確かめます。

店の棚には色とりどりのサリーやショールが綺麗にたたんで積み上げられていて、同行の仲間たちはヨダレをたらさんばかりの顔つきでたくさんの布に見入っていました。



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    街の路地を歩くと「こんな所から…」というような場所から機織りの音が聞こえてきます。
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    風通しを良くするためでしょうか、建物の四方を格子で囲んだ中から裸電球の灯りが見え隠れしています。
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許しを得て中に入ると、もう夕方なので薄暗くなった室内で裸電球のわずかな光を頼りに無心にサリーを織る人達がいました。

土間の地面に埋め込むようにして据え付けられた機は、たぶん移動は不可能でしょう。それだけにこの仕事がこの土地に根付いている事の象徴のようで、言葉では伝えられない迫力を感じました。
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この男性は見慣れない顔つきの人間が突然ぞろぞろ現れたので驚いたのでしょうか。カメラを向けるとこちらをじっと見つめたまま視線がそれません。それでも両手は休まず杼を飛ばし筬を打ち続けていました。

このような仕事が人々の生活の中に当たり前に普通に存在しているインドという国が、段々魅力的に感じられるようになって来ました。
by kageyama_kobo | 2010-03-09 19:32 | 仕事場の風景