この日はインドの古典更紗・カラムカリの工房を訪ねました。工房の玄関からしてこの状態で、この部屋に一歩足を踏み入れると反対側の壁には魅力的な色柄の更紗が綺麗にたたまれてうず高く積み上げられていました。
建物の中を抜けると裏庭に出る手前に屋根だけ架けられた半屋外の仕事場がありました。折りしも昼休みの時間だったため作業はされていませんでしたが、たくさんの作業台と製作途中の生地がそのまま置かれています。
版を置く作業を一工程終えるごとに生地を乾燥させるのでしょう。まだ染色途中と思われる生地が庭の地面の上に無造作に干されていました。
作業台の回りには色ごとに使い分ける木版が整然と並べられています。
これが木版に染料を着けるための“スタンプ台”で、粗い麻の生地に粘りを付けた染料が染み込ませてあります。ここに木版を押し付け、その木版を生地の上に押し当てて上から叩き生地に染料を移していきます。
まだ完成前の布だと思うのですが、これだけでも十分魅力的な布に見えます。