昨年、野蚕の糸を手に入れました。少し黄色みのあるデコボコの節が面白そうな糸でした。
撚ったカセを解いてみてびっくり! こんなに小さなカセでした。これでは糸を染めることも糊を付けることも出来ません。扱いやすい大きさのカセに揚げ返したいのですが、小さなカセを解くためのカセ掛け(フワリ)も無いので一工夫します。
このような時、私はカセ掛けの“フワリ(五光)”の代わりに少し厚手のボール紙を丸めてカセの中に入れます。ボール紙の反発力が糸に適度なテンションを与えて、カセが解きやすくなります。
こんな感じでカセ揚げを行います。フワリ台(五光台)に竹の棒を心棒に渡して、これにボール紙を芯に入れたカセをかけて、ここから糸を解くのです。
フワリ台が無い場合は丸みのある器の中に入れるという方法もあります。