2008年 08月 16日
初めて織る『双紬(もろつむぎ)』・・・織り上がる
「いつかは織ろう!」とずっと思っていた『双紬』。仕事の都合と気持ちの盛り上がりが一致して、この夏初めて挑戦しました。
思っていた通り今まで織った布の中で一番手こずりましたが、今日何とか織り上げることが出来ました。
手こずった原因は明白で、とにかく経験不足です。
経糸の紬糸は撚りは掛けてあるとはいうものの元は真綿です。扱っている間に毛羽立つのは当然で、
この毛羽立ちをいかに抑えるかという事が最も重要な点です。
糸染め後の適切な糊付けと作業中の丁寧な糸の扱いに最大限の注意をはらわなければならないと、
実際に糸と関わってみて痛感しました。
しかし織り上がった布は今まで織っていた玉糸(玉繭から引いた糸)を経糸に用いた布とは別世界の、
光沢を殺した絹の発色と真綿の手触りが魅力的なものとなりました。
まだ仕上げをしていないので本当の風合いは分かりませんが、手を掛けただけの価値のある布になってくれることと思います。
今回の経験を元に、この糸を何とか使いこなせるようになりたいと思います。
by kageyama_kobo
| 2008-08-16 21:45
| 仕事場の風景