機織り職人の仕事場から…

カテゴリ:色があり柄があり…( 47 )

新柄のれん“松煙ダイア”

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生成り地に松煙染めの絣で麻のれんを織り始めました。織り始めは白地にグレーの棒縞なので囚人服かパジャマ地のような柄に見えましたが、柄が絣に差し掛かると雰囲気が一変します。

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絣に染めた二種類の経縞をずらして柄を織り出します。絣の重なりで白とネズの菱形模様が浮かび上がります。

この大きなずらしの経絣は父と二人で開発した我が家独特の技法です。



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by kageyama_kobo | 2016-11-17 20:01 | 色があり柄があり…

久しぶりの“蓮糸のストール”

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久しぶりに“蓮糸のストール”を織り始めました。記録を調べたら前回織ったのは6年も前でした。

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私の織る蓮糸のストールは蓮糸と絹糸を50%:50%で使います。写真に見える生成り色の糸が蓮糸で、濃い色(濃いオリーブグリーン)の糸が絹糸です。そして今回使う蓮糸は今までで一番細く、絹糸の太さに換算すると480デニールです。

この蓮糸と組み合わせるために絹糸を特注しました。
糸屋に注文の電話をしたところ300デニールの座繰りの玉糸があるというのです。そこでこの糸を2本合わせて片撚りとし、600デニールの糸を作ってもらいました。絹糸は精練すると約80%に目減りするので600デニール×0.8=480デニールとちょうど同じ太さになります。

蓮糸にも玉糸にも自然なスラブ(糸に太い細いの変化)があって“糸味たっぷり”の布になりました。織り上げた後、糊落としをすると蓮糸と絹糸の風合いが混ざり合ったとても魅力的な布に仕上がるはずです。

このストールは次の作品展(静岡市・亀山画廊 12/1~13)でお披露目する予定です。











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by kageyama_kobo | 2016-10-11 23:16 | 色があり柄があり…

“男の紬” 織ってます!

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しばらくブログのアップが滞っていましたが、実はその間忙しく働いていました。3月は年度末ということで仕事の合間に確定申告をしたり、地域の役員の資料をまとめたり、ライフワークの野鳥の調査結果を集計したりと、毎日頭の中がごちゃごちゃの日々が今も続いています。

4月9日から東京銀座の一穂堂サロンで“男の紬・糸の味”をテーマに作品展を開きます。ここ何年か、絹糸の種類や撚り方などから生まれる布の風合いの違いに関心を持ち、機会あるごとに個性的な絹糸を買い求めてきました。今回の作品展はその糸を実際に布に織ったらどうなるかという結果報告の催しになります。

夫々に糸を選び色を選んで絹糸の持つ“糸味”を意識しながら織り上げた“男の紬・新作10反”がメインの展示になります。色と柄だけではなく、風合いや手触りも意識した布創りを心掛けました。

現在は最後の一反を織っているところです。織り上がりの布幅を一尺一寸にしました。これだけあれば身長180センチ以上の方にもたっぷりと布をつかった仕立てが出来ると思います。

写真の布には“音楽”を織り込みました。メロディーのドレミを数字に置き換え、これを縞模様にデザインしたものです。どんな曲を織り込んであるのかは、会場でお話ししたいと思います。
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by kageyama_kobo | 2014-03-13 09:19 | 色があり柄があり…

八丈島で見つけた宝物 “まるまなこ” 

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私が二十歳の時の夏休み、伊豆七島の一つ八丈島に“黄八丈見学の旅”に出掛けました。幸運な出会いから黄八丈に携わる多くの人たちや沢山の資料に接することが出来ました。その旅の最後の日、島の南部にある黄八丈の糸染めを専門に行う染物屋さんを見学に行きました。体中を汗疹だらけにして働くお爺さんの職人さん。時間をわきまえずに訪れた私に親切に昼食をご馳走してくれたおばさん。みんないい人たちばかりでした。

充実した時間を過ごして丁寧にお礼を述べ、帰りのバスを待つ間近くの土産物屋を覗いていると棚に“黄八丈”の本を見つけました。「これください」と言うと店のおばさんが「黄八丈に興味があるのかい?」と聞きます。「はい、今そこの染物屋さんを見学してきました」と答えると「昔はこんな柄も織っていたんだよ」と2枚の小さな黄八丈の布切れを見せてくれました。あまりにも魅力的なその柄に見とれていると「欲しかったらあげるよ」と言ってくれたのです。迷う事無く「ありがとうございます!」と言った後で「この柄の名前は何て言うんですか?」と聞くと「たしか“まるまなこ”だと思ったね」との事でした。
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この柄を何とか紬で織ってみたいと思った私は、家に帰ってからこの小さな布切れをルーペを覗きながら針で解き、組織を方眼紙に写し取っていきました。オリジナルの配色は黄八丈の黄色・茶色・白・黒の4色でしたが、私はこの柄を青・赤・緑・ネズ・茶など色々な糸を使って反物に織りました。

黄八丈の生地では気付かなかったのですが、緯糸に紬糸を用いてこの柄を織ると糸の不規則な太さの変化が現れて“糸味を活かした布”になることが分かりました。

そして今、20年振りにこの柄の反物を織っています。どんな色で織ってもゴージャスな雰囲気の生地になるのですが、今回は地色にわずかに緑味のネズ“利休鼠”を用いて渋い雰囲気の反物になりました。

私は通常反物は平織りでしか織らないのですが、この柄は私が“綾織り”で織る唯一の反物です。
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by kageyama_kobo | 2013-08-30 21:40 | 色があり柄があり…

焦げ茶地・多色細縞紬

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来年春の作品展に向けて“男の紬”を織っています。今回のデザインは焦げ茶の地に十色の糸で縞を入れます。
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最近になって、着尺の縞をデザインする時に“不規則”とか“ランダム”とか“でたらめ”というテーマを用いることが多いです。

このテーマに沿って、今回の10色の縞は色の並びが二つと同じパターンが無いように並べました。

「そうする事でこうなる!」というはっきりとした効果がある訳ではないのですが、このでたらめな色の並びはこの世に二つと無いもので、その事が作者としては何となく心地よく感じられるのです。
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by kageyama_kobo | 2013-07-06 13:36 | 色があり柄があり…

帯にイニシャル、入ります!

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注文をいただいたリバーシブルに使える“昼夜織りの帯”です。この織り方は一工夫すると字や絵を描くことが出来ます。そこで、この帯に限ってご注文いただいた方のイニシャルを入れることにしました。

今回の依頼主は“マチコさん”。なので“M”の一字を手先に織り込みました。
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by kageyama_kobo | 2012-12-15 12:52 | 色があり柄があり…

経緯絣の麻のれん

f0175143_1554452.jpg初夏の作品展に向けて“麻のれん”を織っています。生成りの地に藍で紺と浅葱の経緯絣(たてよこがすり)の柄です。

f0175143_1555992.jpg経緯絣の面白いところは、絣が交差するとそれぞれの絣のズレが目の錯覚で気にならなくなることです。

f0175143_15554190.jpgなので我が家で織る絣ののれんは絣が1センチほどもズレていてもぜんぜん気にしません。そして、絣のズレが気にならないようなデザインを考えます。

f0175143_15553978.jpgそれでも“のれん”は布の耳がそのまま見えるものなので、緯糸が絣のところもそうでないところも耳だけは真っ直ぐ織るように心掛けます。
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by kageyama_kobo | 2012-05-03 16:06 | 色があり柄があり…

裂き織りの帯

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久し振りの裂き織りです。地の色は山鳩の胸の色のようなわずかに紫がかったグレー。そして部分的に濃い紫の縞が入っています。

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by kageyama_kobo | 2012-03-23 17:11 | 色があり柄があり…

柄つくりの素材として…

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先日の東京出張の帰りの電車の中で新しく織る反物のデザインがぼんやりと浮かびました。いつもならさっさと色が決まり糸染めが始められるのですが今回はなかなかイメージが具体化しません。“ぼんやり”を“具体的”にするため、久し振りにカラーチャートブックを開きました。

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by kageyama_kobo | 2012-02-22 13:37 | 色があり柄があり…

経絣(たてがすり)

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これから織る布のデザインが完成した時から、その柄を作るために糸の計算をし、糸巻き・整経・絣くくり・染色をします。複数の絣を組み合わせて柄を出す場合、絣のずらし加減、くくる位置など、何度も何度も頭の中で確認しながら作業を進めます。

デザインどおりの柄を出すために作業を進めているのですが、最後に経糸を組み合わせてみるまでは「もしかしたら何処かが間違っているかも…?」という不安は常に付きまといます。

この仕事を何年続けていても、最後に柄がピタッと決まった時は「やった!」という喜びが込み上げてきます。
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by kageyama_kobo | 2011-08-25 19:20 | 色があり柄があり…