機織り職人の仕事場から…

2018年 影山工房公開講座のご案内

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新年明けましておめでとうございます。
2018年最初のお知らせは『影山工房公開講座』のご案内です。

 影山工房では仕事の中で培ってきた織物のノウハウを次の世代に伝えるべく『影山工房公開講座』を2013年より開催しています。織物に関わる多くの先人たちが伝えてくれた知識に加え、私の工房の日々の作業の中から生まれたアイデアなども織り交ぜて8項目の講座を開きます。
「日々の作業の中でいま一つ理解できないことがある」「自分の仕事を改めて確認したい」「さらなるスキルアップのきっかけが欲しい」などと思われている方々へ、織物歴40年の職人がアドバイスいたします。沢山の質問を持ってご参加下さい。

※講座は、二月・東京会場四月・奈良会場の二か所で開催します。


          ・・・・・・・・・・ 講 座 内 容 ・・・・・・・・・・

① 私が使う織り道具 (対象:初心者~上級者)
 織物の作業には多くの道具が必要です。私が毎日使う道具たちを紹介しながら、プロの目から見た道具の選び方・扱い方・メンテナンスの方法などをじっくりとお話しします。いくつかの方法を実践すれば、今まで使っていた道具が見違えるほど使いやすくなるかもしれません。

② 私の好きな糸の話 (対象:初心者~上級者)
 影山工房では絹や木綿に始まり麻,羊毛,野蚕,カシミヤ,ヤク,ハスなど様々な糸を用いて布を織っています。これらの糸とその糸から織られた布をご覧いただきながら、糸の特徴や効果的な使い方など私が感じる糸の魅力についてお話しします。

③ 織物に役立つ糸結び・紐結び (対象:初心者~上級者)
 織物の素材は糸。そしてその糸を布にする工程の中には“結ぶ”という作業が頻繁に登場します。私が日ごろ仕事で多用する様々な結び方を実技を交えて紹介します。ほんの数種類の結び方を身に付けることで、織物の作業がより効率よく行えるようになります。

④ 糸を巻く・糸を計る (対象:中級者~上級者)
 糸の扱いは織物の基本中の基本。糸にも織り手にもストレスのない糸の扱い方。個性的で魅力的だけど扱いにくい糸を何とか織り手の思い通りに扱うためのあの手この手。糸の番手と整経のための計算法。扱いやすいカセ、解きやすいカセの作り方。受講される方は電卓持参でおいで下さい。

⑤ 平織りの可能性 (対象:初心者~上級者)
 我が家で織る布のほとんどが平織りです。60年間織り続けてそれでも飽きることのない平織りの魅力とは? 素材を選び、色を選び、糸の太さを選ぶことで、シンプルな組織の平織りに実は無限の可能性が潜んでいることに気付かされます。私が織る布たちをサンプルに平織りをデザインするためのアイデアを紹介します。 

⑥ 縞を作る・柄を創る (対象:初心者~上級者)
 粋な縞と野暮な縞。この違いはどこにあるのでしょうか。伝統柄から独創的なデザインの方法まで、私が日頃応用している縞作りのヒントを紹介しながら美しい縞を作るノウハウを考えましょう。実際に糸を縞模様に並べるシンプルで効率的な技法も解説します。受講には電卓をご持参下さい。

⑦ やたら縞を創る (対象:中級者~上級者)
 単調になりがちな縞のデザインに変化をつけたいと思ったら“やたら縞”を作ってみませんか。色のやたら・太さのやたら・その組み合わせと無限の可能性をもつやたら縞ですが、いざ作ろうと思うとどのように“やたら”を作ればいいのか迷ってしまいます。その“やたら”をデザインする方法のいくつかを、実例を見ながらお話しします。

⑧ 専修講座 紬を織るということ  (対象:上級者)
 影山工房が60年間織り続けてきた「紬」。糸の選び方、筬の選び方、色の決め方、糊付けの方法、経糸のテンション、小管の巻き方、打ち込みのタイミング、湯通し、砧打ち、仕上げの方法など、私が紬を織る技法の全てを解説します。これから紬を織りたい方ではなく、現在紬を織っている方が対象です。(この講座のみ受講料10,000円)

●各講座は定員が10名、受講料はそれぞれ3,000円(⑧以外)です。受講を希望される方は(氏名、住所、電話番号、受講ご希望日時、講座名)を明記の上、それぞれの会場の初日の二日前までにファックスかメールにて下記までお申込み下さい。折り返し受付確認の連絡を差し上げます。当日の受付はありません。

●申込先 手機織処 影山工房 ・Fax:0544-27-0054
                     ・Mail:kageyamakobo@factory.tnc.ne.jp

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第7回 影山工房公開講座 < 東京会場 日程表 >
●会 期 : 2018年2月23日(金)・2月24日(土)・2月25日(日)
●会 場 : TEORIYA 東京都千代田区神田小川町2-8 扇ビル2F(℡03-3294-3903)
●講 師 : 影山 秀雄
①2月23日(金)10:30~12:00 私が使う織り道具 
②2月23日(金)13:30~15:00 
私の好きな糸の話
③2月23日(金)16:00~17:30 織物に役立つ糸結び・紐結び    
④2月24日(土)10:30~12:00 糸を巻く・糸を計る 
⑤2月24日(土)13:30~15:00 平織りの可能性(定員になりました)  
⑥2月24日(土)16:00~17:30 縞を作る・柄を創る(定員になりました)   
⑦2月25日(日)10:30~12:00 
やたら縞を創る(定員まであと1名)
⑧2月25日(日)13:30~15:00 専修講座 紬を織るということ(定員まであと1名)
 

 
第8回 影山工房公開講座 < 奈良会場 日程表 >
●会 期 : 2018年4月18日(水)・4月19日(木)・4月20日(金)
●会 場 : 奈良水門町 五風舎 奈良県奈良市水門町45(℡0742-22-5514)
●講 師 : 影山 秀雄
①4月18日(水)10:30~12:00 私が使う織り道具 
②4月18日(水)13:30~15:00 私の好きな糸の話
③4月18日(水)16:00~17:30 織物に役立つ糸結び・紐結び    
④4月19日(木)10:30~12:00 糸を巻く・糸を計る 
⑤4月19日(木)13:30~15:00 平織りの可能性   
⑥4月19日(木)16:00~17:30 縞を作る・柄を創る   
⑦4月20日(金)10:30~12:00 やたら縞を創る
⑧4月20月(金)13:30~15:00 専修講座 紬を織るということ 


◎続く4月21日(土)~23日(月)は、同会場にて 
影山工房 織りもの展 を開催します。


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# by kageyama_kobo | 2018-01-04 10:45 | 発表の場

七色縞の紬

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先のブログで染め方を掲載した糸を使って紬の反物を織っています。
一幅の中に七色の縞模様が15組。色の並びをすべて変えた縞作りをしました。

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織り上がった部分を見ると春に似合いそうな色柄ですが、帯や小物を工夫することで秋にも使えそう。





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# by kageyama_kobo | 2017-12-07 22:21 | 色があり柄があり…

七色の糸を染める

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現在準備をしているのは単衣で着られる紬の反物です。柄はベージュの地に七色の縞模様。

私はこの七色の糸を二釜(色ごとに染色する釜のお湯を入れ替えることなく)で染めます。
今回はこの染め方のお話しをしましょう。

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写真左側の絞り棒に掛かった糸の中で、一番左側の薄茶色の糸が渋木とカテキューを混ぜて
下染めした経糸用の玉糸です。

この糸に化学染料を上掛けすることで七色すべてを染め上げます。


①黄色…新しい染液に黄色と黄茶の染料を溶いて深みのある黄色を染めます。
        ↓
②オレンジ…黄色を染めた染液に赤と黄色の染料を加えて柿の実の色に染めます。
        ↓
③赤…オレンジを染めた洗液に赤と赤茶の染料を加えて渋めの赤を染めます。
        ↓
④茶…赤を染めた染液に緑の染料を加えて赤味を抑え、さらに茶色の染料を加えて染めます。
        ↓
⑤紫…茶を染めた染液を1/3ほど捨て、水を加えて加熱。そこに紫の染料を加えて染めます。

ここまで一釜で5色の糸が染まりました。

紫の色素が残った染液できれいな青を染めるのは不可能なのでこの染液はここで捨てます。
次に新たに釜にお湯を沸かして


⑥青…青と緑と茶の染料を混ぜてコクのある青に染めます。
        ↓
⑦緑…青を染めた染液に黄色・緑・茶の染料を加えて深い緑色を染めます。


という訳で、二釜で七色の糸が染まりました。

それぞれの色をきれいに出すコツは、色ごとに染料を糸にしっかり吸収させることです。
色素の吸収を促進させる酢酸の量と染液の温度管理、さらにはムラ染めにならないよう糸繰りを
丁寧に行うことでこの連続染めは可能となります。

この方法を使うと、時間・燃料・水・染料などあらゆる面で効率よく糸を染めることができます。









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# by kageyama_kobo | 2017-11-09 23:04 | 色があり柄があり…

素材の違う経糸で…


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一年振りに広幅の機を組み立てました。
お客様の注文で、私にとっては2作目の服地を織るためにです。

織り幅は91㎝あるので、端から端まで杼をきれいに飛ばすのには少々練習が必要でした。
両手をいっぱいに広げて、手首と指先のスナップを効かせて杼を投げます。

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この注文の面白いところは、色ごとに違う素材の経糸を使っていることです。

・青とピンクは絹
・緑は木綿
・白は麻

依頼主のイメージは、
青は海の色・緑はその海に浮かぶ島の木々の色・白は砂浜の色・ピンクは海岸に咲く花の色。
モチーフに合わせて素材と色を選びました。

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経糸の種類が違うという事は糸ごとに弾力や収縮率が違うという事で、
今機の上に掛かっている布は一応平らに見えているのですが、
この布を糊落としのために水を通したら、たぶん波打ってくるのではと想像します。

私の頭の中にはありえないこの糸使い。
お客様の想像力をお借りして、初めての実験をさせていただいています。

どんな布になるのかは、仕上げてからのお楽しみです。







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# by kageyama_kobo | 2017-10-31 01:24 | 染めと織りの素材

経糸の大管巻き

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今日は紬の反物を織るための経糸の準備をしています。
写真は大管巻きをしているところです。

着尺の大管巻きは半日から一日仕事になります。そこで私の仕事場には管巻き用に床に掘り炬燵のような穴を開けてあります。正座やあぐらではなく椅子に腰掛けた姿勢で作業ができるので、長時間の仕事が楽に行えます。

糸巻きの錘(ツム)の近くには重さ約5キロの分銅を置きます。振動で糸巻きが動くのが防げます。

糸巻きの向こうには“そろばん”を置きます。巻き数を記録したり、作業途中にこの場を離れる時の数の記憶用です。

織物は根気のいる作業が多いので、体の負担や作業効率を考えていろいろな工夫をするのです。




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# by kageyama_kobo | 2017-09-26 23:32 | 仕事場の風景