2008年 06月 30日
経糸(たていと)の織り付け
織物の仕事で経糸(たていと)を織機にセットして織り始められる状態にする作業を“織り付け”と呼びます。
織り付けは、織り上がった布を巻きつける千巻きという回転する棒に織り付け布(我が家では“ふんどし”と呼びます)
を巻きつけ、この織り付け布に経糸の端を結びつけるのです。
反物(着物の生地)を織る場合、筬(おさ)に通された経糸の織り幅は鯨の一尺五分(約40cm)が標準です。
この経糸を何等分かに分けて織り付け布に通した棒に結び付けていくのですが、我が家の場合は写真のように
この巾の経糸を11等分して結んでいきます。
40cmを11に分けるので一つを3.6cmづつ等分してやればいいのですが、
いちいち物指で計りながら分けるのも面倒なので簡単に11等分できる道具を考案しました。
“割り竹”と呼んでいるこの道具で経糸を左右の端から割き分けていくと、
40cmの巾の経糸がちゃんと11の同じ巾の糸の束に分けられます。
我が家のオリジナル・ツールの“割り竹”は、工房でもう30年間働いてくれています。
by kageyama_kobo
| 2008-06-30 22:56
| 道具の話