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機織り職人の仕事場から…

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藤井慎介*影山秀雄 木工染織展 in 八ヶ岳倶楽部 2022

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お知らせが大変遅くなりました。
来る6月30日より、山梨県北杜市の“八ヶ岳倶楽部”にて
木工の藤井慎介氏との二人展を開催します。

めったに他人との合同展をやらない私ですが、藤井氏の作品とだけは
一緒に展示することをいつも楽しみに感じています。

ぜい肉をギリギリまでそぎ落とした藤井氏の木工作品と私の布との
会話を楽しむようなステージをお楽しみ下さい。


※会期中は私も藤井氏も会場でお待ちしています。

# by kageyama_kobo | 2022-06-28 19:35 | 発表の場

のれん“キラキラ”

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新作の“のれん”のデザインを考えていてふと思いついたアイディア。
図柄と言うよりは技法から考え付いてできた柄。
糸を広げて眺めると、水面に光が反射しているように見えた。
なので、タイトルは“キラキラ”

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織ってみるとこんな模様に。
藍の濃淡の中に白絣が不規則に浮かび上がって、今までにない印象となった。

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面白いので、白地も作ってみた。

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やはり藍色は濃淡が並ぶと独特の美しさが生まれる。


# by kageyama_kobo | 2022-05-03 20:37 | 色があり柄があり…

のれん“夕富士・赤富士”

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6月30日から始まる“八ヶ岳俱楽部”の作品展に向けて、のれんを織り始めました。
使う色は“ベンガラ”と“藍”、柄は我が家では定番となった富士山です。

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夕焼け空をイメージした“夕富士”

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地元でも一年に一度見えるか見えないかの“赤富士”

今回の作品展では“富士山シリーズ”を6種類展示する予定です。





# by kageyama_kobo | 2022-04-16 13:27 | 色があり柄があり…

ザラ干しで紬の反物を仕上げる

市販されている多くの紬の反物は、仕立ての直前に糊落としや地入れなどの仕上げを行います。
しかし私の工房では母親が紺屋の娘だったことから、我が家で織った反物はすべて
湯通し~砧打ちという仕上げを自分たちで行ってきました。

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その方法はまず、反物を“酵素液”に一晩漬けて生地に滲み込んだ糊のでんぷん質を分解します。
そして翌朝、タライに汲んだたっぷりの水で水洗します。

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生地を水に泳がせ布を揉んで酵素液を洗い流した後、小さく屏風だたみにして…

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脱水機で水を切ります。

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今までは写真のように“張り手”という道具で反物の両端をつかんで庭に張り、
“伸子”を掛けて自然乾燥…という方法が、創業当時からの我が家の反物の仕上げ方でした。


しかしある“仕立て屋”の方から「私は紬の反物は仕立てる前に必ず一度水を通しますよ」という話を聞かされました。
そうする事で着物を“丸洗い”した後でも布地が縮む心配がなくなるとの事なのです。

と云う事は我が家の方法では布が引っ張られた状態のまま仕上げられ、
そのまま仕立てられると云う事はその後で生地が縮む可能性があるのでは?

…そんな不安が心の中に浮かんだ事から、今回新しい仕上げ方法を試してみました。

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水洗→脱水した後の布をご覧のように引っ張らずに“ザラ干し”にしたのです。

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室内で3時間ほど干し、生地にまだしっとり感が残っている段階でアイロン台の上で布目を整え…

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緯糸の弓なりを真っすぐに直します。

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アイロンは“当て布”をして、細かいシワまで伸びるよう体重を掛けて当てます。
この後“板巻き”にして“砧打ち”を行い、仕上げは完成です。


参考までにデータを記します。

・織り上がり直後 35.1尺 →・ザラ干し~アイロン掛け 34.3尺 →・砧打ち 34.4尺
(面白いことに“砧打ち”でわずかですが寸法が伸びました)

と云う事は実質2パーセント縮んだ事になります。
もしもこの布が着物に仕立てられ、その着物が丸洗いされて1mに付き2㎝縮んだら…と考えると、
“単衣”の着物ならそうは目立たないでしょうが、裏地の付いた“袷(あわせ)”だったらどうでしょう?

やはり仕上げの方法は改めなくてはならないのかと考える今日この頃です。


この“ザラ干し仕上げ”の良いところは、室内の作業なので天気を気にせずに行えるところです。
“伸子張り仕上げ”の場合は屋外で行うため、その都度天気予報と相談しながらやらなくてはなりません。

しかし、反物一反(約12m)を丁寧にアイロン掛けするのには、それなりの時間と根気が必要です。





# by kageyama_kobo | 2022-03-13 23:42 | 仕事場の風景

小さいけれど頼りになります!

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今、昼夜帯を織っています。焦げ茶と薄茶のリバーシブルです。
名付けて“カフェオレ/ブラック”

昼夜織りなので経糸の密度は高く、八寸の間に1700本入っています。

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緯糸を一管織り終わると次の緯糸につなげなければならないのですが、
経糸の密度が高いため前の緯糸がどこで終わっているのか、次の緯糸をどこから重ねたらいいのか
上から見ただけでは分かりません。

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そこで登場願うのがこの小さなライトです。

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下から照らすと、緯糸の様子がくっきりと浮かび上がり、
これで位置確認がキッチリとできます。

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このライト、写真のように置くと筬目がはっきりと見えるようになり、
細かい筬に切れた経糸を通す時などとても役に立ってくれます。

百均”で手に入るので、一つ手元に置いておくととても重宝しますよ。

# by kageyama_kobo | 2021-11-26 22:38 | 道具の話