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機織り職人の仕事場から…

第六回 影山秀雄 織りもの展 in 亀山画廊…始まる

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静岡市の亀山画廊で六回目となる作品展が始まりました。

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我が家の庭から見える本物の富士山は雪がうっすらとかぶったくらい。
それでも季節柄、会場の正面には“冬富士”を掛けました。

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正面に向かって右側の壁にはのれんを…

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反対側には“巻き物”を展示しました。

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この作品展のために気合を入れて作った、
左から“ヤクのストール・キャメルのストール・カシミヤストール”

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冬の定番 “カシミヤ・ネックウェア(ミニマフラー)”

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左は“アタカス(与那国蚕)のマフラー、右は“キャメルのミニブランケット

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最近人気の“ちびコースター”

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昨年103歳で他界した父が織っていた“ネクタイ”も出品しました。

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紬の反物・帯も欠かせません。



会期は12月7日(月)までで、水曜日は休廊です。
私は土日と最終日、会場で皆様のお越しをお待ちしています。




# by kageyama_kobo | 2020-11-27 15:15 | 発表の場

第六回 影山秀雄 織りもの展 in 静岡・亀山画廊

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静岡市の亀山画廊で六回目の作品展を開催します。
冬に向かう季節という事で、今回はカシミヤ・キャメル・ヤクなどの
“獣毛の糸”を使ったストールやマフラーを色々と作りました。

“獣毛”と聞くと荒々しい繊維を思い浮かべる方も少なくありません。
事実、自分の体を守るために“剛毛”と呼ばれる針金のような体毛を
身にまとっている動物も少なくないのですが、
今回私が使う獣毛は主に冬の寒さから身を守るために
皮膚に一番近い所に生える“綿毛”のみを用いています。

カシミヤの柔らかな手触りをご存じの方は多いと思いますが
私のお気に入りのキャメルやヤクの糸も
カシミヤに負けず劣らず繊細で柔らかな手触りとなります。

この機会にぜひ、この魅力的な繊維の感触を味わいに来て下さい。

※私は初日と最終日、それに会期中の土曜日・日曜日は会場にいます。


# by kageyama_kobo | 2020-11-18 21:23 | 発表の場

木枠で整経する時の一工夫

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私の工房では経糸の整経は通常“大管”を使って行います。
したがって整経台の上には写真の様に“木枠でできた管立て”が取り付けてあります。

細い糸を整経する場合はこの方法でまったく問題ないのですが、
時に太い糸を整経する場合、大管よりも糸をたくさん巻ける“木枠”を使いたくなるのです。

以前は木枠を床に置いて、そこから糸を上に引き上げて整経を行っていました。
しかし、この方法では糸の入れ替えや糸の終わりのところでいちいち床にしゃがみこんで
作業をしなければなりません。

この煩わしさを何とかしたくて、一工夫してみました。
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大管を立てる木枠は写真の様に壁に二か所の受け木を取り付けて固定しています。
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この受け木の上部に木のブロックを取り付けました。
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受け木+木のブロックで、写真の様に壁に対して直角に木の板のステーが付けられます。
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二か所の受け木にこのステーを取り付け、ここに木の板を渡すことで棚ができます。
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長さ約1.4mのこの棚の上には、糸を巻いた木枠が8個並びます。

それぞれの木枠の真上に糸を引き上げるための“ワラビ”を取り付けることで糸はスムースに解けます。
作業途中の糸の入れ替えや最後の始末の時も、床にしゃがみこむ必要はなくなり
立ったまま前に手を伸ばせばすべての作業が行えます。

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作業スペースもコンパクトになり、大管を使った場合とほぼ同じ感覚で
整経作業が行えるようになりました。






# by kageyama_kobo | 2020-10-15 19:40 | 道具の話

着尺の経糸に赤城糸を使う時には…

着尺を織るのは久しぶりです。今回はふと思いついて“墨色の無地”を織ります。

無地なので糸味のある布に織り上げたいと思い、経糸に“赤城糸”を選びました。
赤城糸はその名の通り群馬県の名峰“赤城山”の麓で手作業で座繰り製糸された節糸です。

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この赤城糸を整経のために大管に巻く時、必ず上の写真のような光景が現れます。

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先に“節糸”と書きましたが、ハンパな節糸ではありません。
ご覧のようなとんでもない節糸です。

何も考えずにこの糸をそのまま経糸に使ったりしようものなら、その節が筬や綜絖に引っ掛かって
糸は切れるし傷織りはできるしと大変な事になってしまいます。

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上の写真の真ん中を通っている糸がこの糸の規格の200デニールの太さの部分です。
この糸の中に周囲に見えるような危険な部分が多々含まれているので、
私は大管巻きの段階で危険な部分(極端に太い節)を取り除くことにしています。

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そして一反分の経糸を大管に巻き終わると、ご覧のように取り除いた節糸の山が出来るのです。

通常の経糸なら大管巻き一反分なら約半日で巻き終わるのが、
赤城糸の場合はこの節糸外しの作業のお陰で一日仕事になってしまいます。

それでもこの糸を使うのは、この糸にしか出せない独特の“味のある布”に織り上がるからです。

残念な事に、最近ではこの魅力的な糸は生産者の減少で手に入りにくくなっているそうです。
手作業でしか作る事の出来ない希少な糸。
出来る事ならいつまでも作り続けていって欲しいと願っています。




# by kageyama_kobo | 2020-10-11 22:19 | 染めと織りの素材

太さ・長さの分からない糸を使うために…

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糸倉の整理をしていたら、今まで手を付けていなかった糸がたくさん出てきました。
そんな中に黒く染めた紬糸がひと固まりありました。
旧い知人から「もう高齢で織りもできないので、使えたら使ってください」と言われていただいた糸です。

みんな同じ糸かと思っていたのですが、よく見ると糸の太さもカセの大きさもバラバラです。
多分いろいろ織った残りの糸を集めたものでしょう。

これではどうにも使えないので、全部カセに上げ返して太さと長さを確認します。
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私のカセ上げはこんな道具で行います。
底面に“明治三十七年十一月新調”と書かれている検尺機に枠周1.3mの木枠を父が作って
取り付けたものが我が家のカセ上げ機です。

大きなカセも小さなカセも、とにかくひとカセごとに上げ返します。
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ひとカセ上げる毎に重さを計り…
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重さ・長さからデニール・匁(もんめ)を割り出してノートに記録します。
数字を見ていただくと、いかにバラバラな糸かお分かりでしょう。
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このノートの記録を紙のテープに書き写して…
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それぞれのカセに巻き付けて止めます。

ここまでやっておけば糸の並べ替えができます。
太さの近い糸を集めて、目的に合った使い道を考えます。

この糸たちは何本か引きそろえて、帯の緯糸に使おうと思います。




# by kageyama_kobo | 2020-09-02 16:04 | 染めと織りの素材