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機織り職人の仕事場から…

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麻糸(綿糸)の精錬

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今日は久しぶりで麻糸の精錬をしました。

我が家で使用する糸のほとんどは一本の糸を輪にした“カセ”という状態で届きます。
このカセには裏表が分かるように“あみそ”と呼ばれる糸や紐で∞状に綴じた部分が2~3ヶ所ほどあります。

今日精錬したカセの“あみそ”は輪が小さく窮屈で、
このまま作業すると精錬や染色にムラが出る可能性があるため全ての“あみそ”の手直しをしました。

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あみそ”の長さを一杯に使って結び直しました。
これで糸がゆったりし精錬液や染液の流れが良くなりムラが出にくくなります。

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絹糸の精錬の時は竹の棒を使って丁寧に糸を繰り回して行うのですが、
糸が絡みにくい木綿や麻糸の場合はカセを鎖状に繋いで全体を釜の中に沈めて精錬します。

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ロード油と石鹸を溶いた熱湯の中にゆったり浸かるほどの糸を入れ、ムラにならないよう棒を使ってこまめに糸を泳がせます。

約1時間ほどで精錬は完了します。糸を水洗⇒脱水したあと乾燥、もしくは染色の作業に移ります。


by kageyama_kobo | 2009-08-04 19:36 | 仕事のコツ