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機織り職人の仕事場から…

カテゴリ:仕事のコツ( 26 )

第10回 影山工房公開講座《奈良会場》受講受付中

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           第10回 影山工房公開講座《奈良会場》受講受付中


 影山工房では工房65年の歴史の中で培ってきた織物のノウハウを次の世代に伝える事を目的として『影山工房公開講座』を開催します。織物にたずさわる多くの先人たちが伝えてくれた知識や技法に加え、私の工房の仕事の中から生まれたアイデアなども織り交ぜて8項目のテーマで講座を開きます。「日々の織物の作業の中でいま一つ理解できない事がある」「自分の仕事を改めて確認したい」「さらなるスキルアップのきっかけが欲しい」…などと思われている方々へ、織物歴45年の職人が自身の仕事を紹介しながら織物についてお話しします。

        ●会期:2019年4月20日(土)、21日(日)、22日(月)       
        ●会場:奈良・五風舎 奈良市水門町45 〔℡0742-22-5514〕
        ●講師:影山 秀雄

<< 講 座 内 容 >>

① 私が使う織り道具 4月20日(土)10:30~12:00(対象:初心者~上級者)

織物の作業には多くの道具が必要です。私が日頃使っている道具たちを紹介しながら、プロの目から見た道具の選び方・扱い方・メンテナンスの方法などを解説します。講座でお話しするいくつかの方法を実践すれば、今まで使っていた道具が見違えるほど使いやすくなるかもしれません。

② 私の好きな糸の話 4月20日(土)13:30~15:00 (対象:初心者~上級者)

影山工房では絹や木綿に始まり麻,羊毛,野蚕,カシミヤ,ヤク,ハスなど様々な糸を用いて布を織ります。これらの糸とその糸で織られた布を手に取ってご覧いただきながら、糸の特徴や効果的な使い方など私が感じる糸の魅力についてお話しします。

③ 織物に役立つ糸結び・紐結び 4月20日(土)16:00~17:30(対象:初心者~上級者)

織物の素材は糸。そしてその糸を布にする工程の中には“結ぶ”という作業が頻繁に登場します。私が日ごろ仕事で多用する様々な結び方を実技を交えて紹介します。ほんの数種類の結び方を身に付けることで、織物の作業がより効率よく行えるようになります。

④ 糸を巻く・糸を計る 4月21日(日)10:30~12:00(対象:中級者~上級者)

糸の扱いは織物の基本中の基本。糸にも織り手にもストレスのない糸の扱い方。個性的で魅力的だけど扱いにくい糸を何とか織り手の思い通りに扱うためのあの手この手。糸の番手と整経のための計算法。扱いやすいカセ、解きやすいカセの作り方などを解説します。受講される方は電卓持参でおいで下さい。

⑤ 平織りの可能性 4月21日(日)13:30~15:00(対象:初心者~上級者)

我が家で織る布のほとんどが平織りです。60年間織り続けてそれでも飽きることのない平織りの魅力とは? 素材を選び、色を選び、糸の太さを選ぶことで、シンプルな組織の平織りに実は無限の可能性が潜んでいることに気付かされます。私が織る布たちをサンプルに平織りをデザインするためのアイデアを紹介します。

⑥ 縞を作る・柄を創る 4月21日(日)16:00~17:30(対象:初心者~上級者)

粋な縞と野暮な縞。この違いはどこにあるのでしょうか。伝統柄から独創的なデザインの方法まで、私が日頃応用している縞作りのヒントを紹介しながら美しい縞を作るノウハウを考えましょう。実際に糸を縞模様に並べるシンプルで効率的な技法も実演します。受講には電卓をご持参下さい。

⑦ やたら縞を創る 4月22日(月)10:30~12:00(対象:上級者)

単調になりがちな縞のデザインに変化をつけたいと思ったら“やたら縞”を作ってみませんか。色のやたら・縞の太さのやたら。組み合わせを考えると無限の可能性をもつやたら縞ですが、いざ作ろうと思うとどのように“やたら”を作ればいいのか迷ってしまいます。その“やたら”をデザインする方法のいくつかを、実例をご覧いただきながら解説します。

⑧ 専修講座 紬を織るということ 4月22日(月)13:30~15:00(対象:上級者)

影山工房が60年間織り続けてきた「紬」。糸の選び方、糸の太さと筬の関係、色の決め方、糊付けの方法、経糸のテンション、小管の巻き方、筬の打ち方、湯通し、砧打ち、仕上げの方法など、私が紬を織る技法の全てを解説します。実際に紬を織っている方が対象です。(この講座のみ受講料10,000円

●奈良会場の定員は各講座8名です。受講料は一講座4,000(⑧以外)。受講を希望される方は(氏名、住所、電話番号、受講ご希望講座名、日時)を明記の上、4月18日までにファックスかメールにて下記までお申込み下さい。折り返し受付確認の連絡を差し上げます。当日の受付はありません。

申込先 影山工房Fax:0544-27-0054 Mail:kageyamakobo@factory.tnc.ne.jp

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by kageyama_kobo | 2019-01-12 16:15 | 仕事のコツ

蓮糸のマフラー フリンジを作る

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以前このブログでストールのフリンジを作る記事を書きました。
このブログを見た友人(織物をやっている)が
「影山さんは房を一本づつ撚ってるの?私は二本同時に撚るよ」と得意げに話していました。

この言葉に「イラッ!」とした私は、次回からこの“二本同時撚り”に挑戦。

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やってみれば難しいことはなく、二つに割った糸の房を両手の親指と人差し指で同時に撚りつけていけば、一本づつで撚り付けるよりもはるかに早く作業ができます。

何気ない友人との会話の中から、とても有意義なヒントがもらえました。




by kageyama_kobo | 2018-05-07 09:40 | 仕事のコツ

第5回 影山工房公開講座 “織りを伝える” 終了

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2月10日(金)~12日(日)と東京神田のTEORIYAさんを会場に
“第5回 影山工房公開講座 織りを伝える” を開催しました。

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二階のギャラリーは“織道具機料善”の道具類と、影山工房の織物の一部を展示。

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四階の講座会場は、今回は定員10名のコンパクトな構成で行いました。

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講座の資料として用いた布たちはすべて私が織ったものです。

糸のこと・柄のこと・染め方のこと・織り方のこと・仕上げのこと・
その布たちが出来上がるまでの工程を、テーマごとに丁寧に解説しました。

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資料の布は見るだけではなく、受講者がすべての布を手に取って感触まで確かめられるようにしました。

話があまり硬くならないように脱線話なども考えていたのですが、
受講者の熱い思いがビンビンと伝わってきてとても横道に逸れるような雰囲気になれず、
各講座ともあっという間に1時間半が過ぎてしまいました。

受講して下さった皆さん、ありがとうございました。
今までに行った5回の講座の中で今回が最も充実感を味わうことが出来ました。

この講座は今後も続けていく予定です。
今回受講できなかった方は、ぜひ次回は早めのお申し込みをして下さい。
さらにバージョンアップした内容を用意してお待ちしています。





by kageyama_kobo | 2017-02-13 22:46 | 仕事のコツ

“麻のれん”の仕上げ作業

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私の住む静岡県は一昨日が梅雨入りでした。それでも今年は6月は空梅雨との事で、今日は朝から晴天です。

昨日織り上げた“麻のれん”ですが、仕上げ作業はてっきり天気待ちかと思っていたら思いがけず太陽が顔を出してくれたので、空模様が悪くなる前に大慌てでやりました。
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我が家の麻布の仕上げは、まず布を水に漬けてしっかりと水分を含ませた後“張り手”という道具を使って庭に布を張ります。
そして布が乾く前に布全体の両耳を引っ張って幅出しをします。
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細糸で麻布を織る場合は耳がきれいに織れるように両耳の経糸のそれぞれ8本ほどを筬に“混み挿し”にします。このようにして織ると両耳が若干突っ張ったように織り上がるので、この段階で両耳を縦方向に引っ張って布の両耳と真ん中(矢印)が平らに乾くように手を加えます。

麻糸は私にとってはとても気難しい糸で、下手に織ると耳が波打ったり突っ張ったりするので気が抜けません。麻らしいシャキッとした布に仕上がるよう最後の丁寧な仕上げは欠かせないのです。
by kageyama_kobo | 2016-06-08 23:09 | 仕事のコツ

紬の反物の織り傷を解く

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ただいま“紬反物・利休鼠無地”を織っています。快調に織り進んでいたはずなのですが、ふと気付くと織り手前に傷(赤い矢印の部分)を発見してしまいました。緯糸が経糸をすくって出来た傷が一列に六ヶ所もあったのです。

「言われなければ気付かない程度の傷」なのですが、このままこの反物を織り上げてしまうとこの傷は私の心の傷となってずっと取り去ることが出来なくなってしまいます。
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黄色いマチ針が傷の位置です。もうすでに18センチも織り進んでいました。ここまで解くのにはかなりの時間を無駄にしてしまうのですが、意を決して解き始めました。
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織った布を解くのにはウールなどの太い糸に使う“糸口の広い杼”が便利です。大きな管を使えることと、広い糸口がこの管に糸をたっぷり巻き取ることを可能にしてくれるからです。

結局18センチを解ききるのに他のトラブルも重なって4時間も掛かってしまいました。仕事が後戻りしてしまうというストレスの溜まる作業ですが、私はこの仕事を“祈りの時間”と思って黙々と続けます。

長い長い祈りの後に“心の傷が消える”というご利益があるからです。
by kageyama_kobo | 2013-10-14 20:08 | 仕事のコツ

太さの分からない糸を使う

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木綿の手紡ぎが大好きなTさんから預かっている糸があります。「この糸を使いきるつもりで布に織ってちょうだい。柄はお任せします」との注文を受けていました。手作りの糸なので規格品の糸とちがい太さの表示がありません。それで、最適な経糸の密度(筬)を決めるために糸の長さと重さから太さ(番手)を計算しなくてはなりません。

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by kageyama_kobo | 2011-08-01 21:47 | 仕事のコツ

木綿の布の糊落とし

単糸や細い木綿の糸を織る場合には、毛羽立ちを押さえて扱いやすくするために染色後に糊付けを行います。この糊は織り上がった布には不要のものなので、これを落として木綿本来の風合いを出すために“糊落とし”を行います。

我が家では木綿の糸には小麦粉の糊を使用しますが、小麦粉糊は繊維に吸着しやすく、そして煮沸しても完全に取り除くことは不可能なので“澱粉分解酵素”を用いて糊落としを行います。

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最後に水の中で振り洗いと揉み洗いをしてすすぎ・・・

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by kageyama_kobo | 2010-12-26 23:23 | 仕事のコツ

小さなカセの解き方

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昨年、野蚕の糸を手に入れました。少し黄色みのあるデコボコの節が面白そうな糸でした。

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by kageyama_kobo | 2010-09-04 22:30 | 仕事のコツ

今日は絹糸の精錬

今日は博多帯を織るための絹糸の精錬を行いました。我が家の精錬は“石鹸練り”です。“へっつい”の釜の容量は約15リットルあり、これで1.5キロの糸の精練ができます。糸の重さの15パーセントの“マルセル石鹸”を包丁で細かくきざみ、これを熱湯に溶かして精錬液とします。
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釜に糸を漬けると間もなく、糸の中のセリシンが解け始めて膨張し糸はヌルヌルの状態になります。滑りやすくなっているので糸を繰るのには少々技術が必要です。

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by kageyama_kobo | 2010-08-24 01:05 | 仕事のコツ

経糸に付ける糊には油を少々…

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絹・麻・木綿と繊維の種類に関係なく細い糸を機に掛ける場合には、染色の後で糸に必ず“糊”を付けます。糊を付けて糸に硬さや張りを持たせることで作業中の糸の絡まりを防ぎ、滑りを良くし、扱いやすくするためです。

反物や帯のように経糸の密度の高い布を織る場合には、この糊の中に油を少々加えます。ほんのわずかな量ですが、この油を加えることで経糸同士の摩擦を軽減させることが出来ます。

以前に木綿の反物を織る時に、経糸の糊に油を加えたものと加えなかったものの二種類を試したことがありました。結果は、織り上がった後に機の下の床に落ちる“綿ぼこり”の量に明らかな違いがありました。

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by kageyama_kobo | 2010-04-08 20:18 | 仕事のコツ