機織り職人の仕事場から…

奈良・五風舎 影山工房 やっぱり紬展

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第17回 影山工房 やっぱり紬展
2018年4月21日(土)~23日(月) 午前10:30~午後5:00

私の両親が現在の場所に工房を開いて65年。
最初は木綿の唐桟縞から始まって、紬の反物・麻・羊毛・カシミヤ・蓮など
いろいろな素材を織り続けてきました。
そしてこの春、私の関西のホームグラウンド・五風舎で皆様にご覧いただくのは
私の仕事の原点である手織りの紬です。
なのでタイトルは“やっぱり紬展”
紬だけでなく、木綿や麻のインテリアのもの、首に巻くものなども展示します。
春の奈良の散策を兼ねて、ぜひお出掛け下さい。

会場:五風舎 630-8208 奈良市水門町45 電話:0742-22-5514
■近鉄奈良駅より徒歩15分.東大寺戒壇院より南に100m.入江泰吉記念館となり. 

※作品展に先立ち4/18~20に、同じ会場で“影山工房公開講座”を開催します。




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# by kageyama_kobo | 2018-03-16 19:59 | 発表の場

七色縞の紬

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先のブログで染め方を掲載した糸を使って紬の反物を織っています。
一幅の中に七色の縞模様が15組。色の並びをすべて変えた縞作りをしました。

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織り上がった部分を見ると春に似合いそうな色柄ですが、帯や小物を工夫することで秋にも使えそう。





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# by kageyama_kobo | 2017-12-07 22:21 | 色があり柄があり…

七色の糸を染める

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現在準備をしているのは単衣で着られる紬の反物です。柄はベージュの地に七色の縞模様。

私はこの七色の糸を二釜(色ごとに染色する釜のお湯を入れ替えることなく)で染めます。
今回はこの染め方のお話しをしましょう。

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写真左側の絞り棒に掛かった糸の中で、一番左側の薄茶色の糸が渋木とカテキューを混ぜて
下染めした経糸用の玉糸です。

この糸に化学染料を上掛けすることで七色すべてを染め上げます。


①黄色…新しい染液に黄色と黄茶の染料を溶いて深みのある黄色を染めます。
        ↓
②オレンジ…黄色を染めた染液に赤と黄色の染料を加えて柿の実の色に染めます。
        ↓
③赤…オレンジを染めた洗液に赤と赤茶の染料を加えて渋めの赤を染めます。
        ↓
④茶…赤を染めた染液に緑の染料を加えて赤味を抑え、さらに茶色の染料を加えて染めます。
        ↓
⑤紫…茶を染めた染液を1/3ほど捨て、水を加えて加熱。そこに紫の染料を加えて染めます。

ここまで一釜で5色の糸が染まりました。

紫の色素が残った染液できれいな青を染めるのは不可能なのでこの染液はここで捨てます。
次に新たに釜にお湯を沸かして


⑥青…青と緑と茶の染料を混ぜてコクのある青に染めます。
        ↓
⑦緑…青を染めた染液に黄色・緑・茶の染料を加えて深い緑色を染めます。


という訳で、二釜で七色の糸が染まりました。

それぞれの色をきれいに出すコツは、色ごとに染料を糸にしっかり吸収させることです。
色素の吸収を促進させる酢酸の量と染液の温度管理、さらにはムラ染めにならないよう糸繰りを
丁寧に行うことでこの連続染めは可能となります。

この方法を使うと、時間・燃料・水・染料などあらゆる面で効率よく糸を染めることができます。









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# by kageyama_kobo | 2017-11-09 23:04 | 色があり柄があり…

素材の違う経糸で…


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一年振りに広幅の機を組み立てました。
お客様の注文で、私にとっては2作目の服地を織るためにです。

織り幅は91㎝あるので、端から端まで杼をきれいに飛ばすのには少々練習が必要でした。
両手をいっぱいに広げて、手首と指先のスナップを効かせて杼を投げます。

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この注文の面白いところは、色ごとに違う素材の経糸を使っていることです。

・青とピンクは絹
・緑は木綿
・白は麻

依頼主のイメージは、
青は海の色・緑はその海に浮かぶ島の木々の色・白は砂浜の色・ピンクは海岸に咲く花の色。
モチーフに合わせて素材と色を選びました。

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経糸の種類が違うという事は糸ごとに弾力や収縮率が違うという事で、
今機の上に掛かっている布は一応平らに見えているのですが、
この布を糊落としのために水を通したら、たぶん波打ってくるのではと想像します。

私の頭の中にはありえないこの糸使い。
お客様の想像力をお借りして、初めての実験をさせていただいています。

どんな布になるのかは、仕上げてからのお楽しみです。







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# by kageyama_kobo | 2017-10-31 01:24 | 染めと織りの素材

経糸の大管巻き

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今日は紬の反物を織るための経糸の準備をしています。
写真は大管巻きをしているところです。

着尺の大管巻きは半日から一日仕事になります。そこで私の仕事場には管巻き用に床に掘り炬燵のような穴を開けてあります。正座やあぐらではなく椅子に腰掛けた姿勢で作業ができるので、長時間の仕事が楽に行えます。

糸巻きの錘(ツム)の近くには重さ約5キロの分銅を置きます。振動で糸巻きが動くのが防げます。

糸巻きの向こうには“そろばん”を置きます。巻き数を記録したり、作業途中にこの場を離れる時の数の記憶用です。

織物は根気のいる作業が多いので、体の負担や作業効率を考えていろいろな工夫をするのです。




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# by kageyama_kobo | 2017-09-26 23:32 | 仕事場の風景