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機織り職人の仕事場から…

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絵が描ける織り方・綴れ織

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久し振りで織った“綴れ織”。いつも織っている縞や格子などと違い、この織り方は絵を描くように織れるので楽しいです。
シンプルな平織りの経糸を仕掛けておけば、緯糸を変える事であらゆるテクスチュアの布を次々と織ることが出来ます。

今回は壁面展示用の作品がメインです。写真のウールのマットはフリンジを消す仕上げをしました。
どんな展示にしようかと、知恵を絞らねばなりません。


# by kageyama_kobo | 2009-01-22 13:01 | 色があり柄があり…

あなどるなかれ“残り糸”

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上の写真は昨年我が家で織った経糸(たていと)の織り終わりに出る“残り糸”です。
経糸の最後の30cmほどはどうしても緯糸(よこいと)を入れる事が出来ないので残ってしまうのです。
短い糸なので特に使い道はないのですが、手間をかけて染めた糸を簡単にゴミ箱にポイっという事もできずに残してあります。   

   
話は変わって、このたび作品展の依頼がありました。お題は“実用品ではなくアートで…”との事です。
日ごろ仕事で“アート”などという言葉を意識したこともない私はこんなお題をいただいて頭を抱えてしまいました。

それでも気を取り直して「“アート”というよりは“いたずら”でやってみよう!」と考えました。

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そこで最初に頭に浮かんだのが残り糸でした。
「大きさはいろいろあってもいいけれどA4くらいを目安に7~8点を…」との事なので、
緯糸を変える事で色も素材も使い分けられる綴れ織(つづれおり)で織ることに決めました。

絹,木綿,麻といろいろな残り糸の中から取り合わせのよさそうな色を選んで適当な分量を緯糸に織り込んでいくのですが、
この“残り糸”がなかなかの物なのです。

人間の作為の固まりのような“デザイン”などという行為をあざ笑うかのように、
この“残り糸たち”は予想外の複雑な発色で自己主張してくれました。


この作品は来月から某所にて展示します。後日ご案内をしますので、興味をお持ちの方は是非お出掛け下さい。


# by kageyama_kobo | 2009-01-18 18:48 | 染めと織りの素材

織物ではない我が家のアイテム

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もう20年も前になりますが、友人から羊毛の糸紡ぎを教えてもらいました。
ウールも我が家のアイテムの一つに入れたい!」とその後も糸紡ぎはかなり気合を入れて勉強したのですが、
やはり糸作りから手掛けるとコストの面で採算が取れない事が分かり、
羊毛を糸紡ぎからという仕事は断念しました。

しかし、横で見ていた母が「私もやってみたい!」と言うので、
原毛の洗い方からカードの方法や紡ぎ方を教えてあげるとみるみる上達していきました。

もともと編み物が好きだった母は自分で紡いだ毛糸で家族のセーターや帽子を作っていたのですが、
空いた時間を見つけてはワッチキャップやベレーなどを編んで、ある時から地元の作品展にだけ展示するようになりました。

染色をせずに原毛そのものの色を活かした手紡ぎウールの帽子はなかなかの人気商品で、
先日の富士宮の作品展でも展示した帽子はすべて完売でした。

展示作業を手伝ってくれた友人が「前にもらった帽子が穴が開いてしまったので、
もしも残ったら僕にちょうだい」と言ってくれたのに。彼に渡す分が無くなってしまったのでただいま製作中です。


# by kageyama_kobo | 2009-01-15 23:42 | 仕事場の風景

富士宮での作品展…終了

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   富士宮での作品展も数えると今年で21年目になりました。地元という事で初日の会場の様子を速報しようと張り切っていた
   のですが、そんな時に限って初日前夜にパソコンが故障してしまいました。従って事後報告です。

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           昨年秋に作った綾織りの古帛紗(こぶくさ)。全部柄ちがい、そして裏表色ちがいが影山流です。

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                  母が羊の原毛から紡いで編んだ帽子は、織りものではないのに一番人気です。

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           ラオスから連れて来た水牛の角で出来た金魚は布の上を泳ぎ回り、独特の存在感で展示のアクセント
           になってくれます。

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           父が織ったノッティングの椅子敷きは「手触りがいい!」と座って触っていくお客様が多かったです。

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          いつも会場に自然素材で思いがけないアイディアのオブジェを作ってくれるのは友人で造園家の I さん。
          「いつもこのコーナーが一番楽しみなんです」と私にのたまうお客がいて「じゃあ織物はその次かよ!」と
          問うと「そうです!」とあっさり言われてしまった。
          
          ・・・そんな作品展でした。
# by kageyama_kobo | 2009-01-13 23:52 | 発表の場

地元での作品展…これで一年が始まります

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一年に一度は地元の皆様にご挨拶を”と始めた一月の作品展。
今年も正月気分の抜けない1月9日から12日まで行います。
この時にしか会えない友人知人も多く、今では我が家の大切な年中行事の一つとなりました。

今回の案内状は我が家のスタッフ全員の写真を載せました。スタッフ一同心より皆様をお待ちしております。
ご都合の付く方は是非お出掛けください。


# by kageyama_kobo | 2009-01-04 22:34 | 発表の場